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製造エンジニアリングと流通・小売DXサービス

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自動運転評価プラットフォーム(DIVP)

渡邉 龍雄

自動運転の開発と検証を効率的に行うために,物理現象を忠実に再現したシミュレーション技術が注目されている.BIPROGYは内閣府が進めるSIP第2期に参画し,自動運転評価プラットフォーム(DIVP)の研究開発に取り組んでいる. BIPROGYが担当するのは,カメラ,LiDAR,ミリ波レーダーの三つのセンサモデル向けに,レイトレーシング法で空間描画処理を行う電磁波伝搬シミュレーションである.それぞれのシミュレーションでは一定の成果が出ている.今後は様々な自然現象を再現してシミュレーションの有効性を高めていく.

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天空光源シミュレーション

奥村 知之

BIPROGY株式会社では地上から見上げる太陽光線をシミュレートする「天空光源シミュレーション」の技術研究を進めている.この技術研究は構造物の劣化や人類の健康などに関係する太陽紫外線と,植物の育成や景観に関係する太陽可視光線,熱に関係する太陽赤外線の各波長に対するエネルギー強度や積算値を日時・場所・照射される方向に応じて計算するものである.実際に計測した紫外線・可視光線・赤外線強度の実測値とシミュレーションの計算値を比較したところ,よく一致していることが分かった.また,太陽光線のシミュレーション結果を活用して,太陽光線が照射された物質の温度予測の検証を進めている.具体的には,構造物の劣化や室内環境の検討につながる構造物の壁面温度の予測,熱中症の予防につながる暑さ指数の予測,太陽熱土壌消毒などの農地の土壌管理につながる農地温度の予測である.

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切削負荷制御隅取り加工

中島 毅

一般的に複雑な形状になると隅取り工程の領域の幅は一定ではなくなるため,工作機械の工具軌跡である経路を粗密なく作成するのは困難とされている.現状の隅取り加工の経路は,加工領域の外周から一定距離にオフセットをして内側の経路を作成する波紋経路である.波紋経路は,一部の加工品質や加工負荷の点で,「領域端部の加工過負荷」,「内側経路不足での加工過負荷」,「内側経路の急激な折り返し」という課題を抱えている.加工領域の外周を左右に分割して左右の領域線をガイド線として経路を作成する本数一定経路は,波紋経路が持つ課題を解決できる一方,「加工領域形状によるガイド線選定の難しさ」と「経路間のピッチ一定」という課題がある.それを克服した切削負荷制御隅取り加工の経路は,工具に対する加工負荷が一定になり,工具に優しい隅取り加工の経路である.切削負荷制御隅取り加工の経路の実現は,生産現場の人材不足を補う生産性の向上や作業工数の削減も期待できる.

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スーパーマーケット向け発注支援サービスにおける機械学習の適用

海老原 純二

スーパーマーケットでは,毎日数千の商品について在庫をチェックし発注数を指示する作業は負荷が大きく,自動化による支援が期待される分野の一つである.一方,発注は売上に直結する重要な業務である.自動化する場合は,現状の廃棄ロスやチャンスロスを増やすことなく,省人力化により作業負荷を軽減させなければならない.このような発注業務の自動化を支援する当社ソリューションに,販売数を予測して発注数を算出する自動発注支援システムがある.当該システムが持つ課題を解決するために,従来は人手で実施していた作業を,データからの自動学習で代替えする仕組みを開発しサービスとして提供を開始している.利用企業では、サービス導入時の設定作業と日々の発注作業を軽減でき、廃棄ロスとチャンスロスを削減できることを確認している.

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小売店舗向け業務代行ロボットで使われる画像解析技術

利根川 弘

RASFORは,店舗業務の作業時間を削減し損失粗利や機会損失を削減するAIロボットサービスとして,2020年12月に提供を開始した.ロボットが夜間無人の店内を走行しながら商品棚の画像を撮影してAIで解析することにより,数万アイテムの売価チェック,POP期限チェック,品切れチェック,棚割実態把握を行う.それらをロボットに実装するにあたり,棚画像の作成難易度が高いこと,商品の特定をどのように行うかが課題であった.前者は4K動画のフレーム画像を短い時間軸で水平方向に合成することで棚画像を作成し,後者はAIにより棚札の商品コードを読み取ることで対応した.また,RASFORではAIによる判定を複数回行い,判定結果を多数決することで判定の精度を高めている.AIが商品コードを読み間違えた場合でも,商品コードを突合する際に一定の誤りを許容した検索を行うことで精度を上げる工夫をしている.

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LeaClueが実現するリース業界における顧客共創型フロント業務DX

佐藤 大季

リース会社とリース契約者をオンライン化やデジタル化によって繋ぎ,業務効率の向上や働き方改革に寄与するため,BIPROGYは2022年2月にLeaClue(リークル)のサービス提供を開始した.LeaClueは,契約情報照会,電子ファイル照会,各種申請受付を基本機能として提供し,リース業に特化した形で一貫した業務フローのオンライン化を促進させる.BIPROGYは,LeaClueがもたらす業務変革が実際に顧客のニーズと合っているかどうかをPoV (Proof of Value:価値実証)で検証し,機能改善を積極的に行い,運用確立を行った上で本運用へシフトする.実際の運用検証を基に確立された最適な形のDXサービスを顧客とともに共創していく.LeaClueはクラウドファーストを想定し,SaaS型のサービス提供への成長を目指している.

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【記事】製造業生産計画立案時のAPS適用

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