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2章 リジェネラティブな未来を拓くテクノロジー

デジタル技術は、空間の制約を超えて物事をつなぎ、そこに現れたデータから価値を引き出して循環させる。デジタルツインは複雑なシミュレーションを可能にし、メタバース等の仮想空間は新たなコミュニケーション体験を提供する。そうした個々のテクノロジーが信頼できる仕組みをベースに運用されることで、再生型ネットポジティブ社会に向けたリジェネレーションが加速する。スマートフォンがそうだったように、デジタル技術は社会や生態系を短期間のうちに、かつ根本から変えることができる。

リジェネレーションの中軸となるテクノロジー

本誌ではリジェネレーションの中軸を担うデジタル技術として、デジタルツイン、Web3、メタバース、生成AI、ロボティクス、及びそれらの基盤としてのトラストにフォーカスする。各テクノロジーは、人・モノ・サービスに新たなつながりをもたらすことで、リジェネレーションを実現する。Web3やメタバースにより仮想空間は、もはやリアル空間の単なる代替ではなく、リアル空間以上に人の可能性を拡げる場へと進化する。また双方の運用プロセスに人が介在することで相互のフィードバックが高まり、両空間はしだいに融合していく。各テクノロジーは要素技術としての単独利用に留まらず、結合して活用されることでリジェネレーションを加速させる(図2)。

図2:リジェネレーションを可能にするデジタル技術

リジェネラティブな未来社会へのロードマップ

この先進展していくデジタル社会において、リジェネレーションの中軸となるテクノロジーが重要性を高めていく(図3)。5~10年のうちに仮想空間はリアル社会の一部として活用されはじめ、各産業・都市・自治体ごとに個別のデジタル社会が構築されるようになる。さらに10年後以降になると、個々の仮想空間同士がつながり、独自の市場、コミュニティ、文化を備えた新たなデジタル社会が形成されていく。リジェネラティブな未来社会において、人々は仕事とプライベートとに関わらず多くの時間を仮想空間で過ごすようになる。

図3:リジェネレーションの中軸テクノロジーのロードマップ

リジェネレーションを加速させるテクノロジー

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