Azure OpenAI ServiceスターターセットPlus

Azure OpenAI Service スターターセットPlus とは

AI（人工知能）とDX（デジタルトランスフォーメーション）が社会に大きな変革をもたらしている中、生成AI技術の企業利用が進んでいます。生成AIは生産性の向上だけでなく、クリエイティブな成果物の生成にも優れており、自然言語処理分野においても大きな革新をもたらしています。これにより、専門家だけでなく誰もがAI技術を業務に活用できるようになりました。

「Azure OpenAI ServicesスターターセットPlus」は、生成AIの業務利用を支援するための環境構築サービスです。BIPROGYオリジナルのチャットアプリケーションと、お客さま専用のAzure環境上に構築されたAzure OpenAI Serviceをセットで提供します。お客さまの利用環境に最適化し、安定した運用と拡張性を実現します。

このチャットアプリケーションは、利用者の利便性を高めると同時に、コンプライアンス対策も考慮した運用が可能です。また、生成AIのユースケースとして期待されるRAG（Retrieval Augmented Generation）を活用したデータ連携機能に加え、お客さま独自の業務アプリケーションへの組込み開発を支援する「開発キット」も提供します。

BIPROGYは、 企業ITにおける生成AIの活用インフラとして、「Azure OpenAI ServicesスターターセットPlus」のさらなる機能強化に取り組んでいます。

Azure OpenAI Service スターターセットPlus の提供サービス

BIPROGYオリジナルのチャットアプリ提供

Azure OpenAI Service のAPIに対応した、誰でも利用できるブラウザ型のチャットインターフェースを提供します。
自社専用の環境を構築することにより、均一のセキュリティガバナンスが可能となり、情報漏洩の防止に寄与します。
また、利用者向けにプロンプト例文の表示、共有などを可能とする機能により、利用者の利便性を高め、業務の効率化を推進することができます。利用者の利用履歴を保存、分析することにより、利便性を高めるための例文の作成や、情報漏洩、第三者権利侵害などの課題が生じた場合の対策検討行うなど、コンプライアンスと利便性を両立した運用を行うことができます。
社内情報を検索して回答を返す、独自検索機能を搭載し、生成AI技術の利用シーンを大きく拡大することができます。

AzureによるセキュアなChatGPT環境提供

BIPROGYオリジナルの基本設計にもとづき、チャットアプリと連携して稼働するお客さま独自の利用環境としてMicrosoft Azure OpenAI Service を導入します。エンタープライズシステムと連携した運用と拡張性を提供します。

活用シナリオの検討支援

1. セミナー
   生成AIの活用に求められる一般的なAI知識や、生成AIに固有な特性などについてお客さまの知識習得を支援します。
2. ワークショップ
   お客さまの業種・業界における活用例などにもとづき、活用シナリオを検討するために必要なプロセスをワークショップ形式で提供します。プロンプトの操作方法を体験いただき、効果的なChatGPTの活用方法を検討いただきます。

お客さま独自のAIアプリケーションを実現する開発キットの提供

企業が生成 AI 技術を自在に活用し、自社のニーズに合わせた独自の AI アプリケーションを開発・運用できるサービスです。安全かつ低コストで、様々な組織に共通の生成 AI 基盤を提供し、業務全体の DX（デジタルトランスフォーメーション）を強力に支援します。

回答精度向上策としてBIPROGY独自の検証サービスを提供

RAG（Retrieval Augmented Generation）を活用する場合、参照対象とする既存文章によっては実用的な回答精度が得られないことがあります。BIPROGYでは、最新の手法を活用した検証サービスを通じ、データ格納方法、検索オプション、プロンプトの調整などの支援をいたします。

活用シナリオの検討支援 詳細

新技術である生成AIを、IT戦略に組み込むには十分な技術の理解と活用効果の分析が必須です。
活用支援サービスは、お客さまの生成AI活用戦略における調査・検討段階の活動を支援します。

セキュアに試せるチャットGPT環境 詳細

ブラウザ型サービスにより提供されるサービスでも、入力した情報の漏洩対策がなされているものもあります。
しかし、利用者がそれぞれ設定を行う必要がある場合は、組織として統制された対策を行うことが困難になります。

本サービスは、お客さま専用のAzure OpenAI Serviceをベースに、専用画面を通じた問合せを行う設定により、利用者すべてに統制のとれた対策を施すことが可能となります。

チャット画面はエントランス画面およびChatGPTとの会話画面で構成されています。
エントランス画面では利用上の注意などを掲載することができ、またChatGPTとの会話画面には、ユーザー間で共有することが可能な例文を表示することができ利用者の利便性を高め、業務効率化寄与する施策を行うことができます。

社内情報の連携 詳細

RAG（Retrieval Augmented Generation）を活用しユーザーの質問に対し、社内情報を参照した回答を生成することができます。
社内情報を参照した回答を生成する際、機密性に応じ、参照を制限したい場合などが想定されます。
アクセス管理機能と連携し、部門やユーザー毎に社内情報の参照を限定することができます。
また、ユーザーの活用監視、不正アクセスの確認、過度なユーザーの利用制限など、情報セキュリティー強化に寄与します。
回答精度向上策としてBIPROGY独自の検証サービス（POC支援サービス）を個別に提供します。

お客さま独自のAIアプリケーションを実現する「開発キット」の提供

従来の「Azure OpenAI ServiceスターターセットPlus」は、Azureのクラウド基盤を活用し、セキュアなChatGPT環境と標準チャットアプリケーションを提供することで、利用者の利便性を高めると同時に、セキュリティ対策も考慮した運用を可能としてきました。「開発キット」は、信頼性の高い環境を基盤とし、生成AIを企業の業務プロセスやシステムに組み込むためのサービスです。
特徴は以下の通りになります。

1. 対話APIによる独自UIや既存システムへの組込み
2. カスタムファンクションによる柔軟な機能拡張
3. カスタムプラグインによる外部ソース連携

導入事例

地方公共団体

地域のWell-Being向上を目的として、デジタル化の推進をすすめておられる地方公共団体様では、行政事務におけるChatGPTの活用に向けたトライアルとして、本サービスを活用いただいています。県と県内市町で連携し、生成AIの課題や活用シナリオを検討されています。

BIPROGYグループ

BIPROGYグループは、2020年2月に「BIPROGYグループのAI倫理指針」、2023年４月に「ChatGPTなど生成AIの業務利用についてのガイドライン」を策定し、自社業務へのAI適用や、お客さまへのサービス提供に向けて積極的に活用を進めています。
2023年6月より、「Azure OpenAI ServiceスターターセットPlus」と同様の構成で、ChatGPTを業務利用しています。

その他導入実績　（POC段階を含む）

地方銀行、信用金庫、保険会社、組み立て製造業、冷凍物流業

開発キットの導入実績

BIPROGYグループのビジネスソリューション、金融機関、公共企業、製造業

コラム記事

※BIPROGY FORUM 九州（2023年9月開催）にて、最前線に身を置く5名で実施したパネルディスカッションの内容をダイジェスト版としてまとめています。
　登壇者：
　吉田 一星氏（EmbodyMe代表取締役社長）
　浜崎 陽一郎氏（Fusic取締役副社長）
　脇森 浩志（BIPROGY株式会社）
　武井 宏将（BIPROGY株式会社）
　香林 愛子（BIPROGY株式会社 モデレーター）

関連リンク

• 課題解決を支援するデータ+AI Rinza®
• AIを活用した業務効率化サービス RinzaTalk
• CLOUDForesight®