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コラム|柿尾 正之氏のダイレクトマーケティング コラム一覧

柿尾正之【かきお・まさゆき】

小売業・外食産業等のリサーチ・コンサルティング業務を経て1986年4月、JADMA:公益社団法人日本通信販売協会(所管:経済産業省)に入局。
おもに調査、研修業務を担当。主任研究員、主幹研究員を経て、理事・主幹研究員。2016年6月退任。
2016年12月 合同会社柿尾正之事務所 設立。現在、企業顧問、社外取締役の他、コンサルティング、講演、執筆等。

〔著書〕『通販~不況知らずの業界研究~』(共著:新潮社)等多数。
〔主な所属学会及び社会的活動等〕日本ダイレクトマーケティング学会理事
〔大学講師歴〕早稲田大学大学院商学研究科客員准教授、関西大学大学院商学研究科、上智大学経済学部、駒澤大学GMS学部、東京国際大学商学部、他多数。

コラム一覧

当コラムは昨年11月からスタートしましたが、今回で一区切りさせて頂き、通販業界にとっての課題、展望についてお話してみたいと思います。

今回は通販企業にとってのDX(デジタル・トランフォーメーション)の取組みについて考えてみたいと思います。まず何故、今、DXが注目されているのかを整理してみましょう。

今回は日本のネット通販市場を調査報告書に基づいて、明らかにしてみたいと思います。その調査報告書は経済産業省が1998年(平成10年)度以来、実施している「電子商取引に関する市場調査」です。毎年、6月~7月頃、前年を対象とした調査が発表されますが、調査手法は事業者ヒアリングを基に推計する方法がとられており、日本のみならず、米国、中国の3か国を対象としていることが特長です。

CRMというワードを現在では知らない方はいないかと思います。
Customer Relationship Management、和訳すると「顧客関係性マネジメント」、つまり顧客との関係をいかに構築していくか、ということです。それでは、なぜ通信販売、ダイレクトマーケティングとCRMは密接に関連しているかというと、やはり顧客リストが基本となるビジネスであるがゆえに、顧客との関係を構築しやすいことだと思います。

通販企業にとって、多くの課題があるかと思いますが、事業そのものに大きく左右することは「いかに新規顧客を獲得するか」に尽きるのではないでしょうか。しかも「低コストで、かつ効率よく」というのが本音でしょう。

コロナ禍で伸びている通販商品と言えば、やはり食品でしょう。
在宅時間が増すことによって外食は減り、家での食事が増えることになるとともに、買い物を控えることから通販の利用機会が増加したことによるものと思います。

コロナ禍になって、はや2回目の夏を迎えようとしています。コロナ禍の生活は日常化しており、かつて夏の日差しを浴びて、何の制約もなく、自由に誰とでもどこへでも行ける生活であったのが、遠くの彼方に霞んでしまっています。感傷的に浸るのはさておき、今回は、そんなコロナ禍で売れる商品をキーワードとして、通販の売り方について考えてみたいと思います。

今回は、第5回でテーマとさせて頂いた「定期購入における離脱防止について」を、さらに考えてみたいと思います。多くの通販企業の悩みは「CPOが悪くなった」、「離脱する顧客が多くなった」等々、だいたいどの企業も同じです。

昨年の2月頃からコロナ禍となり、1年以上、経ちましたが、消費者の生活、とくに食品をはじめとする商品の購入を支えたのはネット通販であると言えます。

現在では通販の主力商品となっている、いわゆるリピート商品である健康食品や化粧品の販売方法として多くの企業が採用しているのが定期購入です。購入者側のメリットとしては、継続的な利用が商品の価値であることを前提として、購入することを忘れずに手許に届く利便性が第一にあげられます。

今回はコロナ禍で注目されているライブコマースについて考えてみたいと思います。
ライブコマースはそれ以前から行われていたライブ配信を利用する商品のプロモーションを使って、中国で2015年頃に始まったものとされています。

遅ればせながら、本年もよろしくお願いします。コロナの脅威に混迷した昨年から、今年はコロナとの付き合い方の方向性を見据えていく年になるかと思います。

この原稿を書いている時点で、今年もあと2週間しかありません。今年はコロナ禍に明け暮れた1年であり、いまだに出口は見えてはいませんが、この特別な年を振り返っておこうと思います。

この連載がスタートする現在、社会は相当の不自由な生活を強いられています。
そしてもう2020年はあと僅かで終わろうとしていますが、しばらくは、この不自由な生活から逃れられることが出来ないことを誰もが意識をしています。