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オープン勘定系システム BankVision®

BIPROGYは、1990年代後半から銀行基幹系システムのオープン化に取り組み、その集大成として、2007年5月よりオープン勘定系システム「BankVision」の稼働を開始しました。「BankVision」には、BIPROGYが基幹系分野で長年培った業務やシステムのノウハウと、オブジェクト指向の導入、仮想化、クラウド化といった技術が活かされています。オープンミドルウェア「MIDMOST®」の採用により、基幹系業務に必要な堅牢性、安全性を実現するとともに、新技術・新機能に対しても柔軟な対応が可能です。

オープン勘定系システム「BankVision」はクラウドサービスが急速に市場に浸透する中、2022年に国内コアバンキングシステム初のクラウド勘定系「BankVision on Azure」が稼働しました。そしてさらなる価値向上の取り組みを行う「BankVision2.0」へ進化します。

BCPの高度化、サイバーセキュリティー対策、API連携サービスの提供や、開発負荷軽減を狙いとした生成AIの活用など、「BankVision2.0」はさまざまな取り組みで金融機関の課題解決およびIT・経営戦略の実現を、トラステッドパートナーとして支援し続けます。

BankVisionのコンセプト

「BankVision」は、クラウドサービスが急速に市場に浸透する中、国内コアバンキングシステム初の「BankVision on Azure」へと進化しました。
「BankVision on Azure」は、ミッションクリティカルクラウドで実装される「戦略的投資機会を生み出すシステム」へ、そして、異業種や先進的なFinTech等とも銀行機能をシームレスに連携できるコネクティビティを実現するプラットフォームであることをコンセプトとして、今後も進化を続けていきます。

3つの挑戦:ミッションクリティカル・クラウド、シームレス・コネクティビティ、サービス・モジュール
  1. ミッションクリティカル・クラウド
    MlcrosoftAzureの活用により、固定的なIT費用を適正化、守りを固めながらも競争力強化のための戦略投資を支えていきます。
  2. シームレス・コネクティビティ
    オープンAPIプラットフォーム「Resonatex」との連携により、多彩なサービスとシームレスに接続、未来のプラットフォームとして金融サービスの高度化・多様化を支えていきます。
  3. サービス・モジュール化
    BankVisionのコア化(あらゆるサービスを API化、シンプル化、媒体レス)を進め、銀行共通の機能をシンプルで強固な構造に集約。店舗型やサービス限定型など、様々な業態に必要十分な機能を提供、今後の業態変化・経営基盤の変化を支えていきます。

     

BankVision on Azureがもたらすベネフィット

BankVision、Resonatex®がAzure上で稼働することで、オープンAPIをとおして入手したデータや、コアバンキングのデータをクラウド上で一元的に分析・活用することが可能になります。

①APIプラットフォームResonatexとの連携②コスト変動型サービスの実現③柔軟なリソース調達④新たなサービスの創出
  1. オープンAPIプラットフォーム Resonatexとの連携
    Resonatexとの連携により、セキュアな環境下でのオープンAPI公開を、低コスト、かつスピーディに実現し、ビジネスエコシステム創出を加速します。
  2. コスト変動型サービスの実現
    従来のコスト固定型のサービスから、利用に応じた従量課金等、柔軟な料金形態を実現します。
  3. 柔軟なリソース調達
    必要となるコンピューター資源を簡単かつ短期間で準備することが可能です。ビジネスのスモールスタートから急激な拡大にも、動的な拡張により柔軟に対応できます。
  4. データ分析・活用による新たなサービスの創出
    新しいサービスはクラウド上で構築。データ分析やAIを活用したサービスを展開し、SoE、SoIとの連携を容易にします。

BankVisionの特徴

オブジェクト指向のカプセル化を採用

オブジェクト指向の考え方を採用し、適正な業務単位に処理とデータをカプセル化することにより、従来と比較してポータビリティ(移植性)・メンテナビリティ(保守性)が向上しています。また、開発支援ツール「MIDMOST/DE」により、統一的なプログラム構造・カプセル化の規約を維持し、保守時の影響範囲の極小化が可能です。

銀行戦略に合わせた柔軟な対応

  • テーブルウェア化の採用により、顧客層に応じたきめ細かい 新商品/新サービスの提供や銀行経営戦略/収益構造変革へのスピーディな対応が可能。
  • 営業店事務を支援するチェック/省力化機能により、堅確化と合理化のさらなる促進を実現。
  • 店舗形態や取引パターンに柔軟に対応する営業店連携取引機能により、柔軟かつスピーディな店舗戦略立案/営業体制の構築が可能。

運用アウトソーシング

  • システム安定稼働を確実に支え、運用管理の仕組みや自動化の取り込みなど、継続的な改善を行ってきました。
  • 長年培ってきたノウハウをもとに、幅広い業態へのサービス展開も開始しています。

ユーザーコミュニティ

  • 「BankVision」では、利用行の皆さまの発展と高度化に向けて、担当者から経営層まで、交流、情報交換を図っていただく、コミュニティの運営をしています。

  • 各行のデジタル戦略高度化を目的に「ITデジタル戦略研究会」、地域ビジネス活性化の観点で「地域DXコミュニティ」、金融犯罪への対策のため、「『マネー・ローンダリングガイドライン』に関する情報交換会」といった活動を通じて、システム部門に限らず、情報・ノウハウの共有をし、当社関連サービスもご紹介しています。

  • BankVision2.0ではシステム部門向けに、昨今高度化が求められているサイバーセキュリティ対策において、「BankVision-CSIRT Partnership」を設立し、情報交換に限らず、利用行間での共通化したサイバーセキュリティ対策の検討まで推進します。

万全のBCP対策

BankVision2.0では、オペレーショナル・レジリエンス確保の観点で高度化を求められるBCP対策について、以下主な3つのポイントで、高度化サービスをリリース予定です。
これにより、両環境とも縮退なく本番構成で稼働可能になり、また、切替後は必要に応じて切り戻しも可能になります。

  1. データの完全同期
    オンライン、バッチともにデータの完全同期により、有事の際でのデータ消失をゼロにし、データリカバリー作業が不要となります。
  2. システム環境切替の自動化
    有事にシステム切替が自動で行われるため、手動オペレーションが不要になります。
  3. システム環境切替時間の最小化
    上記2により、切り替え時間を最小化します。

<東西リージョン間の環境自動切換えイメージ >

OpenAPIプラットフォーム

オープンAPI公開基盤 Resonatex(レゾナテックス)

BIPROGYは金融機関と、FinTechや異業種との連携を触発し、金融機関のビジネスモデル変革を支援しています。「Resonatex」は、金融機関をはじめ、各事業体が持つWeb APIをオープンAPIとしてインターネット公開するためのクラウド型プラットフォームサービスです。高品質なセキュリティの実現と、利用状況に応じた柔軟な費用体系を設定しています。

Web API公開サービスの概要 Resonatex イメージ

API連携サービス CXLinkage®(シーエックスリンケージ)

デジタル技術の発展やパンデミックを契機として、デジタルとリアルの融合が急速に進展しており、金融機関においても新たな顧客接点チャネルの構築が進められています。
「CX Linkage」は、金融機関におけるあらゆる顧客接点を繋ぎ、最適なコミュニケーションによるCX向上を実現するクラウド型サービスです。
BankVision2.0では、金融機関における様々なシステムの間に “ハブ”として介在することでシステム間連携を効率化させ、加えてAPIの自動制御も可能なため、システムやデータの更新を起点とした“ほぼリアルタイム” かつ “自動的”なシステム間連携を提供します。

技術情報

トピックス

  • *BankVision、MIDMOST、Resonatex、CX Linkageは、BIPROGY株式会社の登録商標です。
  • *Microsoft、Azureは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
  • *その他記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。