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設備保全とは?その目的と効率的な設備保全を行う方法を解説

2025年1月14日

設備保全は、企業の生産性や競争力を維持する上で欠かせない重要な活動です。適切な保全活動により、建物や設備の寿命を延ばし、安全性を確保しつつコスト削減にもつながります。
本記事では、設備保全の定義から目的、種類、そして効率的な実施方法まで、包括的に解説します。

設備保全とは

設備保全とは

設備保全とは、建物や設備を良好な状態に保ち、その機能を維持・回復させるための総合的な活動を指します。具体的には、日常的な点検や清掃から、定期的なメンテナンス、部品交換、そして大規模な修繕まで、幅広い作業が含まれます。
適切な設備保全を行うことで、かかるコストを最小に抑え効果を最大に発揮するなど、「ファシリティマネジメント」においても重要です。

設備保全の目的

設備保全の目的

設備保全には、複数の重要な目的があります。それぞれの目的について詳しく見ていきましょう。

安全性を確保する

適切な設備保全を行うことで、建物や設備の安全性を確保します。定期的な点検と適切なメンテナンスにより、設備の不具合や危険な状態を早期に発見し、事故を未然に防ぐことができます。特に、エレベーターや空調設備、電気系統などの重要設備については、厳格な保全計画に基づいた管理が求められます。安全性の確保は、従業員の健康と生命を守るだけでなく、企業の社会的責任を果たし、信頼性を高める上でも極めて重要です。

建物・設備の長寿命化を図る

適切な設備保全には、建物や設備の寿命を大幅に延ばす効果があります。一般的に建物の耐用年数は約60年と言われていますが、設備はさらに耐用年数が短いです。そのためポンプや電灯盤などの設備を適切に管理し、劣化や損傷など故障や不具合を早期に発見・修復することで、耐用年数から性能発注方式(SLA)の管理に切り替えられ、設備をより長く使用できる可能性が高まります。
また、中長期的な保全計画を作成することで、突発的な故障や不具合のリスクを最小限に抑え、建物や設備の安定した運用を実現できます。

コスト削減につながる

短期的には、設備保全には相応のコストがかかりますが、長期的には大幅なコスト削減につながります。計画的な保全により、突発的な故障や緊急修理の必要性が減少し、それに伴う高額な修理費用や生産停止によるロスを回避できるためです。また、設備を最適な状態に保つことで、エネルギー消費を抑え、運用コストを削減できます。さらに、設備の寿命延長により、新規設備への投資を先送りできるため、長期的な資本支出の削減にもつながります。

設備保全の種類

設備保全には主に3つの種類があり、それぞれ異なるアプローチと特徴を持っています。

予防保全

予防保全とは、設備や建物に故障や不具合が発生する前に行う設備保全のことを指します。定期的なメンテナンスや部品交換などを通じて、設備の状態を最適に保ちます。これにより設備の突発的な故障や不具合を減らし、設備の稼働率を高めます。
予防保全には初期投資と事前の計画立案が必要ですが、ムダなコスト発生や不具合を最小限に抑えることができるため、必ず実施しましょう。

事後保全

事後保全は、故障や不具合が発生した後に対応する設備保全です。重要度の低い設備や、故障の影響が小さい場合に適しています。メリットとして予防保全のように定期的なメンテナンスを行う必要がないため、かかるコストが少ないことです。しかし重要な設備であれば突発的な故障による生産停止や、緊急修理のコストが高くなるリスクがあるため、重要度の低い設備に向いています。

予知保全

予知保全は、先進的なテクノロジーを活用して設備の状態を常時監視し、故障の兆候を事前に検知する設備保全です。IoT(Internet of Things)センサーやAI(人工知能)分析を用いて、設備や建物のデータをリアルタイムで収集・分析し、最適なタイミングでメンテナンスを行えます。この方法により、不必要な保全作業を減らしつつ、故障を未然に防ぐことができます。

設備保全を効率よく行う方法

ライフサイクルコスト管理の重要性

設備保全を効率的に行うためには、テクノロジーとツールを活用することが重要です。

IoT・AIを活用する

先述したようにIoTとAIの活用は、設備保全の効率を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。IoTセンサーを設備に取り付けることで、稼働状況や各種パラメータをリアルタイムで収集できます。これらのデータをAIで分析することで、故障や不具合の予兆を高精度に検知し、最適なメンテナンスのタイミングを予測可能にします。その結果、メンテナンスにかかるリソースやコストを最小限に抑えることができ、効率よく設備保全を行えるでしょう。

ITツールを導入する

設備保全にITツールを導入することで、保全作業の計画立案、実施、記録、分析のプロセスを効率化できます。例えば、作業指示や技術者割当など一連の保全業務の管理をITツールで行うことで、業務フローの進捗状況の確認や情報共有などがスムーズにでき、効率的な設備保全業務が可能になります。
また、設備や建物の使用状況やコスト、図面データなどあらゆる情報を一元管理することでさらなる効率化を進められます。

設備保全を効率的に行うなら「Archibus」がおすすめ!

統合ワークプレイス管理システムの「Archibus」は、設備保全を含む施設管理全般を効率化できる効果的なツールです。
Archibusは、施設に関するすべての情報を一元管理し、分かりやすく可視化できます。土地・建物などの設備情報から、作業依頼や技術者のアサインなど保全業務を包括的に管理できるため、保全業務全体の状況把握が容易になり、設備保全活動の効率化を実現します。
さらに、設備ごとの保全作業履歴を活用することで、保全コストや修理履歴の詳細な分析が可能になり、設備の健全性維持と長寿命化を図れます。

効率的な設備保全で、企業の価値をさらに高める

設備保全は、企業の経営基盤に欠かせない設備や建物を最適な状態に維持する活動です。適切な設備保全により、建物や設備の長寿命化や安全性の確保、コスト削減などが実現できます。予防保全、事後保全、予知保全など、さまざまなアプローチがありますが、IoTやAI、ITツールなどの先端技術を活用することで、より効率的かつ効果的な保全が可能になります。
BIPROGYでは効率的な設備保全を行うための、統合ワークプレイス管理システム「Archibus」を提供しています。Archibusは土地や建物、設備や人・業務活動・コスト等さまざまな資産情報を統合的に管理し、保全業務全体の状況把握を容易にします。これにより保全品質の向上、さらには企業価値の向上にも貢献します。
ぜひ、この機会に検討してみてはいかがでしょうか。

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