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事例紹介

より効果的な従業員教育を目指して企業向け学習管理システム「LearningCast®」を導入、 内製化した動画による従業員教育が実際の売上アップに直結し、資格試験の集計作業も75%削減

株式会社ヤマダホールディングス様

株式会社ヤマダホールディングス様 「LearningCast」導入事例

2023年06月09日

INTERVIEW

鮎澤亮氏

株式会社ヤマダホールディングス
人事総務本部
人材開発部 部長
理事

鮎澤 亮氏

遠藤尚裕氏

株式会社ヤマダホールディングス
人事総務本部
人材開発部 有資格推進課

遠藤 尚裕氏

USER PROFILE

株式会社ヤマダホールディングス ロゴ

株式会社ヤマダホールディングス
創業:1973年4月/設立:1983年9月
資本金:711億円
本社所在地:群馬県高崎市栄町1番1号
社員数:連結22,951人※平均臨時雇用者数を除く:単体892人
事業内容:グループ経営戦略の企画・立案及びグループ会社の経営管理・監督、グループ共通業務等

ヤマダ本社外観

家電から家具インテリア、新築住宅、リフォーム、不動産まで生活者の「暮らしまるごと」を支えるヤマダホールディングスグループのホールディングカンパニー。グループ全体の経営戦略の企画・立案からグループ各社の経営管理・監督、共通業務などを担う。2020年10月に株式会社ヤマダ電機の商号を現社名に変更、持ち株会社制に移行し、旧ヤマダ電機の事業は株式会社ヤマダデンキが継承。

本事例に掲載された情報は、取材時点のものであり、変更されている可能性があります。なお、事例の掲載内容はお客さまにご了解いただいておりますが、システムの機密事項に言及するような内容については、当社では、ご質問をお受けできませんのでご了解ください。

株式会社ヤマダホールディングス様 LearningCast活用により売上と集計作業効率アップを実現(2023年) 4分8秒

LearningCastはクラウド型で提供している学習管理システム(LMS)です。
ヤマダホールディングス様は家電だけでなく、インテリアやリフォームなど「暮らし」に関する多様な商品やサービスを店頭でお客様に提案しています。
そのため、店舗従業員は提案を行なうために幅広い知識とスキルが必要とされます。
ヤマダホールディングス様は動画コンテンツを使って従業員教育を行うことで、売上の向上と集計作業の効率化を同時に達成しました。
本動画では、LearningCastを活用して売上と生産性を高めたヤマダホールディングス様の事例をご紹介します。

導入ソリューション概要

企業向け学習管理システム「 LearningCast®」
eラーニングおよび集合型研修の受講管理業務を統合的に支援する SaaS 型サービスSCORM 準拠)。 e ラーニング配信機能、アンケート機能、テスト機能、動画ストリーミング機能などを提供する。またオンライン研修の開催時、 Microsoft Teams や Zoomの会議室 URL を登録しておくことで、 LearningCast から対象の会議室へアクセスできるオンライン会議連携機能も提供。

プロジェクトの狙い

動画コンテンツを内製して、より効果的な従業員教育を実施し、個々人の成長過程もきちんと把握したい

鮎澤様

2020年10月に持ち株会社制に移行し「暮らしまるごと」戦略を推進するヤマダホールディングスグループ。家電/家具インテリア/新築住宅/リフォーム/不動産 の各セグメントを双方向に連携させることで、これまでにない新たな価値の提供を目指している。その中で 旧ヤマダ電機から家電事業を継承したヤマダデンキは、全国に約1,100店舗を展開しており、テレビや冷蔵庫など商品セグメント別に販売を担当する従業員を配置しているが、これまでパートやアルバイトを含む販売担当の従業員教育に慢性的な悩みを抱えていた。以前の状況について、ヤマダホールディングス 人事総務本部 人材開発部 部長で理事の鮎澤亮氏は、次のように説明する。

「これまでは経験豊富な 現場の 先輩から 商品知識や売り方 などを OJT でレクチャーしてもらったり、対象者に e ラーニングコンテンツを受講してもらったりという方法で行っていました。しかし 2020 年初頭からコロナ禍が始まり、対面での教育が非常に困難になりました。15年以上前から外注して作成していたeラーニングのコンテンツはプレゼンテーション資料+音声コメントという構成で、“商品の特長を学べて良い"という声 があった一方、“他社製品に対する優位性や販売手法(=接客トーク)も学びたい”という声も多かったのです。これらの課題を解決するためには、経験豊富な従業員の所作や販売シーンを撮影した動画コンテンツを内製し、オンラインで見てもらう方法が最適ではないかと考えました」 。

さらに実施した教育は本当に効果があったのか、従業員がどれぐらい成長したのかを測定できる仕組みも必要だった。
こうしてヤマダホールディングスが選択したのが、BIPROGYの提供する企業向け学習管理システム「LearningCast」だ。

LearningCastの概要

企業のeラーニングと集合型研修の受講管理業務を統合的にサポートするSaaS型サービスで、研修に関する業務を幅広く支援する。

LearningCastの概要

導入経緯

BIPROGYの柔軟な対応力、ユーザーメリットのある価格体系、他システムとのAPI連携を評価して、LearningCast を採用

同社では動画コンテンツについて、これまでも社内で作成したものを社内ポータルにアップして閲覧してもらうという取り組みを行っていた。しかし ファイルの 容量的に社内ポータル上でそのまま視聴してもらうことは難しく、従業員は店舗の PC に対象ファイルを一回ダウンロードする必要があった。ちなみに動画コンテンツを視聴する方法としてはYouTubeなどのSNSが思い浮かぶが、鮎澤氏はこうしたツールについて「再生回数は把握できても、受講者の理解度や成長度合いを測ることはできません。この点でSNSの利用は選択肢にありませんでした」と説明する。また動画コンテンツを改めてアウトソーシングするという点については、これまでの経験から発注先企業とのやり取りに手間と時間がかかることそのため見てもらいたい情報や現場が欲しい情報をタイムリーに提供することが難しいこと、外注コストがかかることなどから見送り、自分たちで内製化することにした。「我々が届けたい情報、対象者から要望の多い競合商品同士の比較や販売手法などの情報を 、よりスピード感を持って提供していくことが何よりも肝要で、さらには個々人の成長過程をきちんと把握できることが重要です。こうした要件を全て満たしてくれた LMS(学習管理システム)がLearningCastでした」 。

導入するソリューションの選定に当たっては、LearningCastを含めて4~5つのLMSを検討したとのことだが、最終的LearningCastを選択した理由について、鮎澤氏は大きく 3 つのポイントを挙げる。第一にITソリューションベンダーとしてのBIPROGYの柔軟な対応力、第二にユーザー数が多くなるほど安価になる価格体系、 第三に将来的に人事管理システムなどとの連携を考えた時に必要となるAPIの提供だ。もちろんeラーニング配信機能やアンケート機能、テスト機能、動画ストリーミング機能などが実装されていることは大前提となる。その中でも特に鮎澤氏が評価したのが、BIPROGYの対応力だ。

「以前アウトソーシングしていた会社は何か依頼した時に、まずできるできないの判断にすごく時間がかかり、また基本的にパッケージシステムだったため、機能の追加や改修が困難でした 。しかしBIPROGYは我々から“こんな機能が欲しい”という希望を出した時、それが他のユーザー企業にも有用なものだと判断すれば、LearningCastへの実装を検討してくれるのです。こうしたBIPROGYの真摯な姿勢は、本当に頼りがいのあるものでした」。

導入効果

動画による教育コンテンツが実際の売上アップに直結、資格試験の集計からフィードバック までの時間も75%減

LearningCastの導入プロジェクトは、2020年6月からスタートし、同年11月にカットオーバー した 。現時点で約2年半が経過しており、アクティブユーザー数は1,100店舗の社員とパート/アルバイトを含めて約3万人だ。LearningCastの導入効果として、鮎澤氏は実際の売上アップに繋がった事例が出てきていることと強調する。「ある家電メーカー様のエアコン新商品の発売にあたり、人材開発部のメンバーが店頭の販売担当者の制服を着て、換気機能がこんなに良いとか、除湿機能がこんなに優れているといった訴求ポイントを説明する動画を作成し、LearningCast にアップしたのです。販売員が動画で訴求ポイントを確認し接客に活かしたところ、予約販売の段階で、多くのお客さまから当初の事業計画を大幅に上回るご予約をいた だくことができました。これは凄いと思いました」。この事例に限らず、実際に動画コンテンツを見た現場の販売担当者からは“商品の特徴をお客さまに分かりやすく説明できるようになり、先月まで売れなかった商品が売れるようになった”とか“接客が怖くなくなった”という声が上がってきているという。さらに人事総務本部 人材開発部 有資格推進課の遠藤尚裕氏は、管理者サイドのテスト機能、アンケート機能の活用による大幅な業務効率化を挙げる。

遠藤様

「当社はパート/アルバイト、社員、マネジメントの各層を対象とする階層別研修プログラムを設けており、ヒューマンスキルやテクニカルスキルなどを1~3級で測る社内資格試験を年2回、実施しています。これまで試験を行う際には、マークシート形式の答案用紙をExcelデータで各店舗に送付し、プリントアウトして回答してもらった後、郵送で送り返してもらうという方法を採っていました。しかしこのやり方では手作業で採点をする必要があり、例えば4名で2万人分の集計をするだけで2~3週間の時間が必要でした。結果、受験者に結果をフィードバックするまでに約2か月もかかっていたのです。

それが今は試験の配信から受験までLearningCast上で行うことが可能となり、集計作業も即日から2~3日で完了できるようになりました。フィードバックまでの時間も2週間程度で、以前の4分の1です。各受験者の過去の受験履歴も全LearningCast上に記録することができ、各試験の振り返りや回答に対する解説を確認することが可能です。これらもLearningCastの導入による劇的な効果だと考えています」 。ちなみに遠藤氏は、先のエアコン新商品の動画コンテンツで訴求ポイントを説明する販売担当者役を務めており、社内では“動画の中の人”としても知られている。

今後の展望

LearningCastは新卒採用時の大きな訴求ポイントの1つ、今後は人事管理システムとの連携も視野に

現在ヤマダホールディングスでは、4名の若手社員が兼務で動画コンテンツの撮影から編集、登録までを担っており、現有コンテンツ数は既に500を超えるという。動画コンテンツの中には、Microsoft TeamsやZoomで開催した勉強会を記録して“見逃し配信”しているものもあり、さらには家電メーカーからの依頼により、各社が作成したSCORM準拠の動画コンテンツもLearningCastに取り込み、閲覧できるようにしている。

「最近の学生は対象企業の教育制度や教育ツールを非常によく研究しており、教育面を含めて良い会社かどうかの判断をしています。さらに今世の中では新卒採用自体が難しくなってきており、就職後 3 年以内の離職率も30%以上※と高い傾向にありますが、当社では 世の中の水準以下で、こうした観点でも、LearningCastを活用していること、動画コンテンツを提供している こと が非常に大きなアドバンテージになっていると考えています」(鮎澤氏)。

今後は、人事管理システムとも連携し、LearningCast で実施した資格試験の結果や評価と人事データとをマージすることで、新たな評価項目の検討や評価制度のブラッシュアップに繋げていきたい考えだ。「BIPROGY は、ITソリューションベンダーとしての高い技術力だけでなく、先にも話した柔軟な対応力も兼ね備えているパートナー企業だと認識しています。これからもユーザー視点での心強いサポートを期待しています」(鮎澤氏)。

※記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。