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人の自然な動作に近づくユーザーインタフェース

音声や画像などの認識技術の飛躍的向上により、ユーザーインタフェースは、人の自然な動きに近づいている。一般的な常識を理解し、声色/抑揚/表情/しぐさから人の感情を認識することが可能なパーソナルアシスタントが実用レベルに達し、使われ始めている。また、人間の身体の進化・強化・拡張が進められている。これらのことにより、人はコンピューターの存在をあまり意識しなくなる。

背景と現在の状況

iPhoneの誕生から10年が経ち、タッチスクリーンでの操作が当たり前になった。次のユーザーインタフェースとして、音声や視線による操作が注目を集めている。米国では家庭のリビングに置いたデバイスに話しかけると、天気予報を聞いたり、ネット注文したりすることが可能になっている。さらに、宿題の答えを、当たり前のようにリビングに置いたデバイスに聞く子供達が出てきている。また、レジの無いスーパーマーケットが開業しようとしている。

3〜5年後の姿

認識技術の飛躍的向上により、ユーザーインタフェースは、人の自然な動きに近づいている。パーソナルアシスタントが実用レベルに達し、日々の生活やビジネスなどで使われ始めている。また、人間の身体の進化・強化・拡張が進められている。

人の自然な動作に近づくユーザーインタフェース

音声/画像/手書き文字/視線/腕などの動作/唇の動きなどの認識技術が飛躍的に向上している。

音声による、SNS/ブラウザ/メール/スケジュール管理/メモ/写真撮影/音楽の再生/照明/テレビなどの操作が一般的になっている。銀行やホテルなどの受付や飲食店などでも、人に語りかけるように、音声での事務処理/チェックイン/注文などのやり取りが行われている。
会議やコールセンターでのやり取りなど、複数の人が話すときでも、それぞれの人の発言を認識することが可能になり、議事録が自動作成されている。長い文章を作成するときは、推敲はキーボードで行うものの、初稿は音声で入力することが増えている。

人間以上の精度になった画像認識技術が様々なシーンで使われている。自動運転車や監視カメラによる、人や物の認識精度が向上したことで、安全に運転できるようになっている。
手書き文字の認識技術が向上して、読み込み精度がほぼ100%に近づいている。銀行や役所などの単純な伝票はもちろん、保険などの各種申請書や医師が手書きした診断書なども短時間に高精度でデータ化されるようになっている。

視線/腕などの動作/唇の動きで、コンピューターの操作を行うことが可能になる。航空機整備で両手が離せないときのマニュアルの切り替え、手術中のレントゲン写真の切り替え、調理中のWebサイトやレシピ動画の操作などが、可能になっている。

これらの認識技術の飛躍的向上により、ユーザーインタフェースは、人の自然な動きに近づいている。

パーソナルアシスタントの進化

一般的な常識を理解し、声色/抑揚/表情/しぐさから人の感情を認識することが可能なパーソナルアシスタントが実用レベルに達し、使われ始めている。

パーソナルアシスタントは擬人化され、人の話し相手になっている。一般的な常識を理解し、会話の背景や行間を読み、感情を認識すると共に、自らの感情を表現することができるため、人と自然に雑談することが可能になっている。ビジネス面では有能な秘書/アシスタント/コンサルタントになり、コンシューマ面では、子供や老人の良き話し相手になっている。

人の拡張が始まる

頭で考えたことがコンピューターに伝わる、Brain-machine Interfaceの実用化が始まり、テレパシーのようなことが一部のアプリケーションで使われ始めている。頭に思い浮かべることによるメニューの選択や機械の操作などが可能になっている。さらに、考えるだけで文章が書ける入力技術の実現に向けて研究が広く行われている。
Brain-machine Interfaceの普及に伴い、感情認識において考えていることが他人に解ってしまったり、悪意を持った人が脳をハッキングしたり、プライバシーの問題が懸念されている。

また、人間の身体を進化・強化・拡張する、Augmented Humanが一部で使われている。筋力を増強するパワードスーツの活用が、医療/介護/物流/建築分野で広がっている。聴覚では、コンピューターの応答を音声で返すのではなく、耳の機能を模倣して音の周波数に応じて信号を直接脳に伝えるインタフェースの開発が進められている。視覚では、荒天時や暗闇での眼の能力を向上させる機能の開発が進められている。

翻訳精度が飛躍的に向上し、高精度のリアルタイム翻訳が可能になることで、人の外国語会話能力が拡張され、外国語を知らなくても、外国人と会話が可能になっている。

コンピューターを意識しなくなる

音声/視線/画像/腕などの動作/唇の動き/手書き文字などの認識技術が飛躍的に向上し、ユーザーインタフェースが進化することで、コンピューターの存在をあまり意識しなくなる。話しかければ、あるいは、頭の中で思い浮かべれば、耳や、眼や、脳に回答が返ってくる時代になっていく。

*iPhoneは、Apple Inc.の商標です。iPhone商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています。

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