昨年決勝で涙をのんだ男子ダブルスの早川賢一・遠藤大由アは1回戦から力の差を見せつけて各試合をストレートで勝ち上がると、準決勝ではロンドン五輪代表の佐藤・川前組(NTT東日本)と対戦。粘られて第2ゲームを失ったものの、ファイナルゲームはしっかり修正し、素早いローテーションから連続ポイントをあげて勝利。2年連続でトナミ運輸の平田・橋本組との決勝戦に臨みます。
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決勝戦は昨年敗れた平田・橋本組との対戦 |
平田・橋本組との決勝戦は、立ち上がり4連続ポイントを許しますが、慌てずに反撃に転じ9オールで追いつくと、一進一退の15オールから、確実なレシーブで相手の攻撃を封じ、素早い動きから連続ポイントをあげてゲームを先取。
第2ゲームも遠藤選手の軽快な動きでリズムをつかみ、流れを手繰り寄せると、10-9からインターバルを挟んで7連続ポイントを奪取。強打の相手を封じ込めて逃げ切り、ついに宿願の日本一の座をつかみ取りました。
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念願の日本一となった早川賢一(右)・遠藤大由組 |
もう一つのペア佐伯祐行・垰畑亮太組も、3回戦でこれまで4連敗していたトナミ運輸の園田・嘉村組を相手に果敢な攻撃を見せ、第1ゲームを失った後の第2ゲームを17オールから4連続ポイントで奪うと、ファイナルゲームも一進一退で迎えた18オールから3連続ポイントで勝利をつかみます。
準決勝では平田・橋本組の強打の前に敗れたものの、価値ある第3位入賞を果たしました。
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第3位入賞を果たした佐伯祐行・垰畑亮太組 |
女子ダブルスを昨年初制覇した高橋礼華・松友美佐紀組は、1回戦から実力を発揮してストレートで勝ち上がると、準決勝でも昨年の決勝の相手パナソニックの松尾・内藤組を15本、9本で圧倒 して決勝進出を果たします。
決勝戦の相手はロンドン五輪銀メダルの藤井・垣岩ペア。藤井選手が今シーズン限りで日本代表を退くことを表明していることもあり、初優勝に執念を燃やし、積極的に攻撃を仕掛けてくる相手に押され、 第1ゲーム中盤からリードを許し、今大会初めてゲームを失います。
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ロンドン五輪銀メダルの藤井・垣岩組と決勝戦を戦う高橋・松友組 |
第2ゲームも先行を許し、なかなか攻撃の形に入れないものの、必死にラリーをつないで追い上げる中、7-10から藤井選手がネット際に飛び込んでスマッシュを決めた瞬間に右膝を負傷。長い中断後テーピングをして再開したものの動くことができず、8-11となったところで棄権。思いがけない形で高橋・松友のニ連覇が決まりました。
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表彰台での高橋・松友組。決勝戦を戦った藤井・垣岩組とともに。 |
男子シングルスでは予選から勝ち上がった池田雄一選手が、2回戦で早くも上田拓馬選手と同チーム対決。お互いを知り尽くした戦いは長いラリーをかわした末に池田選手が勝利。この大会好調の池田選手は、持ち前の理詰めのバドミントンで3回戦もストレート勝ちし4年ぶりのベスト4進出。しかし準決勝ではコントロールに苦しみトナミ運輸の佐々木選手の前にストレートで敗れました。
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4年ぶりの第3位入賞を果たした池田雄一選手 |
また、坂井一将選手も巧みなネットプレーと、機を見て放つ強打で勝ち上がり、3回戦では日体大の和田選手を振り切って勝利。準決勝では4連覇中の田児選手(NTT東日本)に積極的に攻撃を仕掛け、前半9-5とリードを奪いますが、終盤競り負けて第1ゲームを失うと、第2ゲームも立て直しできずに敗退。それでも昨年のベスト16から大躍進の第3位入賞となりました。
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昨年のベスト16から大躍進となった坂井一将選手 |
女子シングルスでは予選から勝ち上がった打田しづか選手がファイナルゲームの連続で苦しみながらもベスト8入り。準々決勝ではパナソニックの廣瀬選手に食い下がりますが、大事なところで決め手を欠き16本、16本で敗退となりました。
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準々決勝で敗れた打田しづか選手 |
野尻野匡世選手は1回戦のファイナルゲ ームで先にマッチポイントを握りながら勝ち切れず逆転負け。リハビリからの復帰を目指した栗原文音選手はエントリーしたものの直前で出場を辞退しました。
昨年、史上最年少で優勝を遂げた内定選手の奥原希望選手(大宮東高校3年)は、準決勝でNTT東日本の三谷選手とリードが何度も入れ替わる接戦を繰り広げますが、最後に振り切られ連覇を逃しました。
昨年、池田信太郎・潮田玲子組が制した混合ダブルスには垰畑・高橋組と、社会人選手権を制した数野健太・江淵愛美組の2組が出場。
共に2回戦を勝った後の直接対決。1ゲームずつを取り合った後のファイナルゲームも激しいポイントの奪い合いでジュースにもつれ込む戦いの末、垰畑・高橋組が振り切って勝利します。
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ベスト4入りを賭けたユニシス対決 |
準決勝ではNTT東日本の佐藤・西山組に対し、第1ゲ ームは垰畑・高橋組が圧倒して奪いますが、第2ゲームは相手のペースに持ち込まれ落とし、ファイナルゲームへ。
互いにポイントを取り合い18オールとなりますが、ここからミスもあって振り切られ惜しくも第3位に終わりました。
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混合ダブルス第3位の垰畑亮太・高橋礼華組 |