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[試合リポート in 東京大会]
●第1複:
第1ゲームは日本ユニシスペアが先制。初優勝に燃える劉永・池田組は高速のドライブ戦を大事な場面でことごとく制し連続ポイント。負けられないプレッシャーのせいか、トナミペアはシャトルをネットにかける場面も多い。15-11で大事な先手を取り第2ゲームへ。 だが試合巧者の大束選手も黙っていない。代々木第二体育館特有の、上空に生じる空気の流れを上手く使ってユニシスペアのペースを徐々に狂わせ、ハルモノ選手の強打に結びつける。8-15と1ゲームオールとなり、勝負は第3ゲームにもつれる。 ファイナルゲームに入っても、緩急を駆使したトナミペアのゲーム運びが勝る。劉永選手らしくないクロスネットのミスで8点目を奪われると、低いロブを前衛につかまるなどして失点。ユニシスペアらしい鋭い打球を放つものの、なかなか思うように点に結びつかない。 それでも8-11と、もう少しのところまで迫る劉永・池田組だったが、最後のスマッシュがネットにかかり試合終了。今期初めて団体戦のポイントをトナミ運輸に奪取される形となった。
●単:
後が無くなった日本ユニシス。シングルスは、山田選手と舛田選手との一戦だ。まず山田選手はじっくりとラリーをつないで5点を先取する。しかし不可解とも思える判定が2度に渡ると会場は騒然。その影響もあってか山田選手のレシーブに微妙なずれが生じ、舛田選手のスマッシュが決まりだす。7-15とゲームを失った山田選手だが、その心中にはすでに次のゲームの策が用意されていた。 第2ゲームに入ると山田選手は頭脳的なプレーを見せ舛田選手を引き離す。高々とクリアー・ロブを上げ、ダブルスで劉永・池田組が苦しんだ上空の風、また天井の照明を利用すると、前日から熱を出していたという舛田選手はスマッシュミスを連発。山田選手は集中したプレーを続け、3本でゲームを取って意地を見せる。 しかし5分間のインターバルを挟むと、舛田選手は驚異的な集中力を発揮する。山田選手もサービス権は奪うものの、ポイントを強硬に阻まれ0-8でチェンジ・エンド。さらに1点を取られたところから反撃し4本を返すが、スマッシュのネットインで不運な14点目を奪われると、最後はバックサイドにスマッシュを決められた。会場に響き渡る舛田選手の咆哮とともに、トナミ運輸のリーグ4連覇、日本ユニシスの準優勝が確定した。
●第2複:
勝敗は決定したものの、来期へつなげるためにも第2複は何としても奪い、一矢を報いたい日本ユニシスチーム。仲尾・坂本組が登場し、2003年全日本総合準優勝の酒井・木下組とあいまみえる。 チームの勝利の余勢を駆って奮闘する酒井・木下組。しかし仲尾・坂本組は冷静にゲームを進め、ポイントをリード。酒井選手の前衛や木下選手の粘りがかみ合って、終盤詰め寄られる場面もあったが、15-12で第1ゲームをしっかりとキープする。 すると第2ゲームは序盤からユニシスペアのペース。縦横無尽の攻めを見せ、守っても至近距離からのスマッシュも防ぎきりポイントにつなげるなど、するすると点を重ねて15-6で勝利。他の試合が全て終わり観客の注目を一身に浴びる中、素晴らしいパフォーマンスを示した。
惜しくも悲願の初優勝はならなかった日本ユニシス。だが優勝のトナミ運輸との力の差はほとんど無かったと言える。来期は長くチームを引っ張った矢部選手、藤本選手が業務に専念するが、選手たちは強い思いを受け継いでぜひ優勝を勝ち取ってほしい! [中條監督のコメント]
第1複の昨年度MVPハルモノの確実なプレーに対し、劉永コーチは、日本リーグの雰囲気にまだ慣れきっておらず、緊張のうちにミスを重ねてしまった結果でした。 単では多少のトラブルはあったものの、トナミ舛田選手の意地が勝ったゲームでした。 第2複は、坂本・仲尾ペアが伸び伸びとプレーし実力差をみせつけました。 優勝を最終戦まで持ち込んで、準優勝に終わってしましましたが、選手達は監督の作戦通りに動いてくれて、よくやったと思います。 この悔しさを今後に生かしていきたいと思います。 |
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